会長挨拶

 

第25回日本遺伝子細胞治療学会学術集会開催にあたって

日本発の成果を世界の治療に “Delivering Original Therapies from Japan to The World

第25回日本遺伝子細胞治療学会学術集会会長写真

日本遺伝子細胞治療学会
会員並びに関係者各位

この度、第25回日本遺伝子細胞治療学会学術集会を2019年7月21日(日)から23(火)の3 日間の日程にて、東京大学・本郷キャンパスで開催させて頂くことになりました。また学術集会に先立ち、7月20日(土)21日(日)の2日間、東京大学・伊藤国際学術研究センターにて、国際シンポジウムを開催致します。

遺伝子細胞治療は、近年、長い基礎開発時代を漸く抜け出し、新薬が相次いで欧米で認可されており、様々な疾患領域で治療革命を起こしています。がんに対するウイルス療法、単一遺伝子疾患に対するアデノ随伴ウイルスベクター製品、重症複合免疫不全症に対するex vivo法、血液がんに対するCAR-T療法等、つぎつぎと遺伝子細胞治療製品が実用化されました。世界の巨大製薬企業を始めとする数々の企業が、創薬のターゲットを遺伝子細胞治療に向けており、開発競争が加速しています。ゲノム編集などの技術革新も追い風となり、この分野はまさに夜明けを迎えたと言えるでしょう。

我が国は、遺伝子細胞治療開発において、世界に優る独自の最先端技術を持っているにもかかわらず、臨床開発では欧米になお遅れを取っています。我が国でも欧米でも、遺伝子細胞治療開発はアカデミア発の技術を基にしていますが、アカデミアがバイオベンチャーを活用する開発環境や、前例のない治療を初めて臨床に応用するまでの規制ハードル、基盤研究に投じられる国の研究費などに大きな違いがあります。日本の遺伝子細胞治療開発の国際競争力を高めるには、アカデミアによる臨床開発をスピーディーに前進させ、早期の産学連携が達成できる日本の環境整備や制度改革、次世代の人材育成などについて、議論を高め、取り組んでいくことが必要でしょう。本学会が果たす役割は今後益々重要となると予想され、本学術集会が、取り組みのひとつの契機となればと考えます。

独自の技術から生まれた日本発の遺伝子細胞治療薬も、実用化され発展する時を迎えています。そこで今回の学術集会テーマを「日本発の成果を世界の治療に」“Delivering Original Therapies from Japan to The World”と致しました。産官学いずれの立場からも、世界情勢を把握し、今後の我が国の遺伝子細胞治療の発展につなげられるような学術集会を企画しております。

本会は第25回の節目を迎えることもあり、第1回から第5回までの学術集会が開催された東京大学安田講堂を主会場と致しました。学術集会の規模が大きくなりましたので、小柴ホールや新たに改修された山上会館も会場として加わります。安田講堂の勇壮で歴史ある建築物には懐古の情を、小柴ホールや新生の山上会館には新しい時代を感じて頂ければと思います。

多くの皆様のご参加を心よりお待ち致しております。

第25回日本遺伝子細胞治療学会学術集会
大会長 藤堂 具紀
東京大学 医科学研究所
先端がん治療分野・教授

 
東京大学医科学研究所先端医療研究センター先端がん治療分野
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